Outbound Port25 Blocking (OP25B)実施プロバイダからのメール送信について


2013/4/25改訂: Thunderbird 17.0.5 を追加
2012/4/13改訂: 新メールサーバ対応
2010/1/19改訂: Thunderbird3.0, MacOS X 10.6のMail および Outlook2007での設定を追加
2008/4/14改訂: 計算機室メールホスティングサービスを利用している ユーザの場合の注意点を追加
2007/3/14改訂: Eudora 7J for Windows および Becky! Ver.2.30 での設定を追加
2007/3/12改訂: Windows Vista の電子メールソフト Windowsメールでの設定を追加

多くのインターネットプロバイダが迷惑メール対策として、Outbound Port25 Blocking(OP25B)という手法を実施するようになっています。 これは、プロバイダのネットワークに接続している端末から外部のメールサーバに対して直接メールを送信することを拒否する手法です。 このため、メールソフトで生研のメールサーバをメール送信サーバ(SMTP サーバ) として指定している場合に、 自宅などで利用しているプロバイダからはメールが送信できなくなってしまうことがあります。 これを回避するためにはいくつかの方法があります。

VPNとWebMailに関しては、それぞれリンク先をご覧ください。ここでは Submission ポートを使ったメール送信の方法について解説します。


目次


基本的な設定

OP25B実施プロバイダでは、通常メール送信に使われる25番ポートへのアクセ スが制限されます。そのため、プロバイダ外のメールサーバとのメール送信の 通信には別のポートを使う必要があります。このために用いられるのが、 Submission ポートと呼ばれる587番ポートもしくは SMTP over SSL (smtps) 用に利用される465番ポートです。

しかし、単純にポート番号を変えただけでは、そこも迷惑メールの送信に使わ れてしまう可能性は高いですので、そのメールサーバを使う権限があるかどう かの確認のために、SMTP Authという仕組みを使ってユーザ名とパス ワードで認証を行ないます。さらに、これらの通信を盗聴されないようにTLS/SSL による暗号化を組み合わせます。

それで、メールソフトのメール送信サーバ(SMTPサーバ)の設定を以下のようにすれば、生研計算機室にユーザアカウントをお持ちの方および生研計算機室のメールホスティングサービスを利用されている方は OP25B による制限を回避できます。

以下にいくつかの代表的なメールソフトでの具体的な設定例を示します。


Mozilla Thunderbird 17.0.5 での設定

  1. Thunderbirdを立ち上げ、メニューバーの「ツール」→「アカウント設定」 を選択します。

  2. 左の項目から、「送信(SMTP)サーバ」を選択します。

  3. 「送信(SMTP)サーバの設定」で、「追加」を選択します。

  4. 「送信(SMTP)サーバ」ダイアログで以下の設定をします。


    最後に「OK」を選択します。

  5. 「アカウント設定」のダイアログに戻り、「デフォルトサーバを使用する」を選択します。もしくは、送信(SMTP)サーバを、先ほど設定した smtp.iis.u-tokyo.ac.jp (mailgw.iis.u-tokyo.ac.jp) にして「OK」を選択します。


Mozilla Thunderbird 3.0での設定

  1. Thunderbirdを立ち上げ、メニューバーの「ツール」→「アカウント設定」 を選択します。

  2. 左の項目から、「送信(SMTP)サーバ」を選択します。

  3. 「送信(SMTP)サーバの設定」で、「追加」を選択します。

  4. 「送信(SMTP)サーバ」ダイアログで以下の設定をします。


    最後に「OK」を選択します。

  5. 「アカウント設定」のダイアログに戻り、「既定値に設定」を選択します。もしくは、自分のアカウントを選択(下の例の場合は、rin@iis.u-tokyo.ac.jp)を選択し、送信(SMTP)サーバを、先ほど設定した smtp.iis.u-tokyo.ac.jp (mailgw.iis.u-tokyo.ac.jp) にして「OK」を選択します。


MacOS X 10.6 の Mail (バージョン 4.2)での設定

  1. Mailを起動し、「Mail」メニューから「環境設定」を選択します。

  2. 使用しているメールアカウント(下の例では「IIS」)のアカウント情報を表示させ、「送信用メールサーバ(SMTP)」のメニューから「SMTPサーバリストを編集」を選択します。

  3. 「+」ボタンをクリックし、新しいアカウントを作成します。

  4. 「詳細」をクリックし、以下のとおりに設定します。

  5. 「アカウント情報」をクリックし、サーバ名に「smtp.iis.u-tokyo.ac.jp (もしくは mailgw.iis.u-tokyo.ac.jp)」と入力し、「OK」を選択します。

  6. アカウント情報に戻り、「送信用メールサーバ(SMTP)」で「smtp.iis.u-tokyo.ac.jp (もしくは mailgw.iis.u-tokyo.ac.jp)」を選択します。

  7. 環境設定のダイアログを閉じ、変更を保存します。


MacOS X 10.4 の Mail (バージョン 2.1)での設定

  1. Mailを起動し、「Mail」メニューから「環境設定」を選択します。

  2. 使用しているメールアカウント(下の例では「IIS」)のアカウント情報を表示させ、「送信用メールサーバ(SMTP)」の「サーバ設定」をクリックします。

  3. 以下のとおりに設定します。


    最後に「OK」を選択します。

  4. 環境設定のダイアログを閉じ、変更を保存します。


Eudora 6.2J for MacOS Xでの設定

  1. Eudora を起動し、「Eudora」メニューから「環境設定」を選択します。

  2. 「設定」ダイアログで以下の設定を行ないます。

    1. 左の項目一覧から、「メール送信」を選択します。
    2. 「SMTPサーバ」に smtp.iis.u-tokyo.ac.jp (もしくは mailgw.iis.u-tokyo.ac.jp) と入力します。
    3. 「サブミッションポートを使用してください。(587)」をチェックします。
    4. 「認証を許可する」をチェックします。
    5. 左の項目一覧から、「SSL」を選択します。
    6. 「SMTP用SSL」で「必須(TLS)」を選択します。
    7. 「OK」を選択します。


Eudora 7J for Windowsでの設定

  1. Eudora を起動し、メニューの「ツール」→「オプション」を選択します。

  2. 「オプション」ダイアログで以下の設定を行ないます。

    1. カテゴリから、「メールの送信」を選択します。
    2. 「送信用(SMTP)サーバ」に smtp.iis.u-tokyo.ac.jp (もしくは mailgw.iis.u-tokyo.ac.jp) と入力します。
    3. 「認証を許可」をチェックします。
    4. 「サブミッションポート(587)を使用」をチェックします。
    5. 「送信時SSL」を「必須(代替ポート)」を選択します。
    6. 「OK」を選択します。


Becky! Internet Mail Version 2.30での設定

  1. Becky!を起動し、メニューの「ツール」→「メールボックスの設定」を選択します。

  2. 「基本設定」タブを選択し、「SMTPサーバー(送信):」を smtp.iis.u-tokyo.ac.jp (もしくは mailgw.iis.u-tokyo.ac.jp) と入力します。

  3. 「詳細」タブを選択し、以下の設定を行ないます。

    1. 「サーバーのポート番号」の「SMTP:」を 587 にします。
    2. 「SMTP認証」にチェックを入れます。
    3. 「SSL/TLS関連」の「送信用」を「STARTTLS」にします。
    4. 「SSL/TLS関連」の「証明書を検証しない」をチェックします。


Microsoft Outlook 2007での設定

  1. Outlook 2007を起動し、メニューの「ツール」→「アカウント設定」を選択します。

  2. 「電子メール」タブの中の使用している電子メールアカウント(下の例の場合は「rin@iis.u-tokyo.ac.jp」)を選択して反転させてから、「変更」を選択します。

  3. 「電子メールアカウントの変更」ダイアログが開きます。 「送信メールサーバー(SMTP)」に smtp.iis.u-tokyo.ac.jp (もしくは mailgw.iis.u-tokyo.ac.jp) を指定し、「詳細設定」を選択します。

  4. 「インターネット電子メール設定」ダイアログが開きますので、以下の設定を行ないます。

    1. 「送信サーバー」タブを選択します。
    2. 「送信サーバー(SMTP)は認証が必要」にチェックを入れます。
    3. 「受信メールサーバーと同じ設定を使用する」を選択します。
    4. 「詳細設定」タブを選択します。
    5. 「送信サーバー(SMTP)」の下の「使用する暗号化接続の種類」を「TLS」にします。
    6. 「送信サーバー(SMTP)」のポート番号を「587」と入力します。
    7. 「OK」を選択します。

  5. 「電子メールアカウントの変更」ダイアログに戻ります。「次へ」を選択し、その後、「完了」を選択します。


Microsoft Outlook 2003での設定

  1. Outlook 2003を起動し、メニューの「ツール」→「電子メールアカ ウント」を選択します。

  2. 「既存の電子メールアカウントの表示と変更」を選択し、「次へ」を選択します。

  3. 使用している電子メールアカウント(下の例の場合は「iis」)を選択し、「変更」を選択します。

  4. 「電子メールアカウント」ダイアログが開きます。 「送信メールサーバー(SMTP)」に smtp.iis.u-tokyo.ac.jp (もしくは mailgw.iis.u-tokyo.ac.jp) を指定し、「詳細設定」を選択します。

  5. 「インターネット電子メール設定」ダイアログが開きますので、以下の設定を行ないます。

    1. 「送信サーバ」タブを選択します。
    2. 「送信サーバー(SMTP)は認証が必要」にチェックを入れます。
    3. 「受信メールサーバーと同じ設定を使用する」を選択します。
    4. 「詳細設定」タブを選択します。
    5. 「送信サーバー(SMTP)」の下の「このサーバーは暗号化された接続(SSL)が必要」にチェックを入れます。
    6. 「送信サーバー(SMTP)」のポート番号を「587」と入力します。
    7. 「OK」を選択します。

  6. 「電子メールアカウント」ダイアログに戻ります。「次へ」を選択し、その後、「完了」を選択します。


Windowsメール (Windows Vistaのメールソフト)での設定

  1. Windowsメールを起動し、メニューバーの「ツール」→「アカウント」を選択します。「インターネットアカウント」のダイアログが表示されますので、利用中のメールアカウントを選択し、「プロパティ」をクリックします。

  2. 「サーバ」タブを選択し、以下の設定を行ないます。

  3. 「送信メールサーバー」ダイアログで以下の設定を行ないます。


    最後に「OK」を選択します。

  4. 「詳細設定」タブを選択し、以下の設定を行ないます。


    最後に「OK」を選択します。

  5. インターネットアカウントのダイアログを閉じます。


Outlook Express 6での設定

Outlook Express 6 は、Submission ポートにSSLを組み合わせて使うことができません。それで、SMTP over SSLという別のポートを用います。

  1. Outlook Express を立ち上げ、メニューの「ツール」→「アカウント」を選択します。

  2. 使用しているメールのアカウント(下の例の場合は「iis」)を選択し、「プロパティ」を選択します。

  3. 「サーバ」タブを選択し、以下の設定を行ないます。

  4. 「送信メールサーバー」ダイアログで以下の設定を行ないます。


    最後に「OK」を選択します。

  5. アカウント(下の例では「iis」)のプロパティに戻り、「詳細設定」タブを選択し、以下の設定を行ないます。


    最後に「OK」を選択します。

  6. インターネットアカウントのダイアログを閉じます。